「米津玄師のMVのダンスって何?」
「推しのダンスがいつもと違うけどあれば何?」
「意味がわからない」と言われがちなコンテンポラリーダンスですが、様々なアーティストが時代の最先端表現として注目しています。オリンピック開会式では森山未來が披露しています。自由で創造的な表現は観る側にとっても新しい視点や感動をもたらします。
今回はコンテンポラリーダンスの意味から観に行ける公演までご紹介!参考にしてくださいね!
1. そもそもコンテンポラリーダンスって何?
1.ダンス界の印象派?最前線を更新し続けるダンス
2.意味はわからなくていい
3.色々なアーティストが注目している
1.ダンス界の印象派?最前線を更新し続けるダンス
コンテンポラリーダンスは1980年代以降に盛んになったダンスの流れです。起こってから40年以上経ちますが、いまだに定義はあいまいで、ざっくりといえば「ルールに縛られないダンス」といえます。良くも悪くも今までにない表現が行われるので、大絶賛をされることもあれば、受け入れられずにつまらないと切り捨てられることも。
また、AIやモーションキャプチャーなどの科学技術の研究分野や、伝統芸能や社会福祉とのコラボレーションなどの実験的な試みも多いです。このようなチャレンジ精神や新たな芸術表現を大絶賛されることもあります。
ただ、その一方で「何がしたいのかわからない」「冒涜では?」など厳しい評価をされることもあります。既存の枠を飛び越えた今までに体験したことがない作品表現に大きな感動を得る可能性が高い一方、飛び越えすぎていて追いていかれてしまったような感覚になることもあります。
美術で現代では人気のあるモネなどの「印象派」が当時は批判され、ゴッホも亡くなってから人気がでたように、コンテンポラリーダンスはまだ評価更新中のダンスといえるかもしれません。そう思うと、今、私たちはダンスの最前線に接しているのですね。
2.意味はわからなくてもいい
「コンテンポラリーダンス」とWEB検索すると「意味がわからない」という言葉が一緒にでてきます。コンテンポラリーダンスといえばこれ!と簡単に説明や断言できないので、人によって異なった説明になりがち…。これが「コンテンポラリーダンスは意味がわからない」と言われてしまう原因のひとつかもしれません。
また、コンテンポラリーダンスは最前線であるがゆえに“わからない”が発生することが多いダンスです。ダンサーも自身も今まで実証されている古典作品とは違い、自分の感性や美学が受け取る側の観客に伝わるかどうか確信がありません。ダンサーも“わからない”のですから、観客が“わからない”と思っても当然です。ダンサーも観客も“わからない”ことが起こるのが、コンテンポラリーダンスの面白さであり醍醐味であり、難しさなのかもしれません。コンテンポラリーダンスが“わからない”のは恥ずかしいことではありません。わからなかったとしても、未知との遭遇!くらいの気持ちで受け止めて大丈夫です。
逆にダンサーの想像を超えて観客に表現が伝わることもあります。観客の感想を聞いたダンサーがそんな風に伝わったんだ!!と驚くこともあります。
解釈はあなた次第。どんな感想も正解です。ぜひ自由に楽しんでくださいね。
3.色々なアーティストが注目している
コンテンポラリーダンスは様々なアーティストが注目しています。米津玄師の「Lemon」のPVやBTSのジミンさんもコンテンポラリーダンスを取り入れたパフォーマンスを多数披露しています。東京オリンピック開会式でも多くのコンテンポラリーのダンサーや振付家が参加しており、森山未來さんの気迫の舞には俳優での印象の違いに驚いた方も多かったのではないでしょうか。このように様々なアーティストが自分の伝えたい思いを表現するためにコンテンポラリーダンスを取り入れています。
2. どこでやってる?コンテンポラリーダンス
* 劇場
* ダンススタジオ
* イベントスペース
* 美術館
* パブリックスペース
コンテンポラリーダンスが見られる場所はバレエと同じように劇場が多いですが、大掛かりな装置がない場所でも踊ることができるのがコンテンポラリーダンスの魅力のひとつです。普段はダンスや演劇の使われているレッスンスタジオや音楽ライブが行われているカフェで公演が行われることも。また、現代アートとも相性がいいので美術館でアートとコラボした作品上演が行われることも。
次は、より詳しくコンテンポラリーダンスが見られる場所を紹介します。
3. 地域別の公演会場
3-1.関東
・世田谷パブリックシアター
大小2つの劇場があり、海外・国内のカンパニーの公演を観ることができます。
三軒茶屋駅に直結でアクセスも便利。
https://setagaya-pt.jp/about/
・東京芸術劇場
コンサートや演劇の印象が強いかもしれませんが、コンテンポラリーダンス公演も行われ ています。ダンサーが講師を務めるワークショップや隣接する池袋西口公園屋外広場でパ フォーマンスが行われることもあります。
https://www.geigeki.jp/
・神楽坂セッションハウス
日本でコンテンポラリーダンスが認知され始めた90年代にオープン。日本のコンテンポラ リーダンスのスタジオの草分け的存在です。平日はダンスのレッスンスタジオ、週末は小劇場として使用されています。ダンス専攻の若手学生から世界で活躍するダンサーの公演まで観ることができます。
https://session-house.net/
・DABY(デイビー/Dance Base Yokohama)
2020年に横浜の馬車道に開館したダンスハウス。公演やトークイベント、アーティストが作品制作などを行うスタジオとダンスに関する配架書籍を自由に閲覧できるアーカ イブエリアがあります。アーカイブエリアからはアーティスト等が作品を創作する様子を見学できます(来場時には無料のメンバーズ登録が必要です)。建物もオシャレでカフェなどの店舗も充実しているので、横浜観光と兼ねて尋ねるのもおすすめです。また、徒歩圏内にはコンテンポラリーダンス公演を開催している横浜赤レンガ倉庫や神奈川芸術劇場があるので、公演の前後に訪れるのもいいですよ。
https://dancebase.yokohama/
・彩の国さいたま芸術劇場
国内外のダンスシーンの先端を行く多彩な作品を上演する関東の代表的な劇場です。1994年の開館以来、「ダンスのさいたま」として、ダンスの歴史に名を刻む様々な振付家の作品を上演しています。シリアスからポップな作品まで多岐に渡るダンスプログラムを提供しています。関東でコンテンポラリーダンスを観たいなら、まずは、彩の国さいたま芸術劇場の公演スケジュールを確認しましょう。2022年4月からは異色のダンスグループ「コンドルズ」を率いる振付家・ダンサー近藤良平さんが芸術監督に就任しており、ますます注目を集めています。
https://www.saf.or.jp/arthall/
3-2.中部
・愛知県芸術劇場
日本初の舞踊学芸員として、国内外におけるコンテンポラリーダンスの変遷を見てきた唐津絵理さんが芸術監督を務める劇場です。公演にあわせてワークショップや唐津さんのわかりやすいトークイベントも実施されます。アートライブラリーもあり、ここでしか観ることができないビデオ作品約400本なども、全て無料で鑑賞できます。名古屋の中心地、栄駅に直結しているのでアクセスも便利です。
https://www-stage.aac.pref.aichi.jp/
・新潟市民芸術文化会館 りゅーとぴあ
日本初の公共劇場専属舞踊団Noism(ノイズム)が活動している劇場です。欧米では公共劇場が専属の芸術集団を持つことが当然ですが、日本の劇場ではほとんどありません。日本では珍しいカンパニーの活動を観られるのはここだけです。また、6つの空中庭園と屋上庭園があり四季折々の風景を楽しめます。2階ロビーには館内外のポスターやチラシが約30mにわたり並んでいるので、新しい公演との出逢いがあるかも。
https://www.ryutopia.or.jp/
・KDハポン -空き地-
名古屋市中区の鶴舞高架下にあるイベントスペース。音楽イベントが多いですが、コンテンポラリーダンスのイベントも開催されます。もともとは画家のアトリエだった場所に様々なアーティストが集まって、ロフトや大きな戸、鉄骨で2階まで作ったという店内は絵本の中にある不思議な空間です。公共劇場にはない、手作りの温かみがあるステージを楽しめます。販売されているカレーとドリンクも絶品です。
https://kdjapon.jimdofree.com/
3-3.関西
・滋賀県立芸術劇場びわ湖ホール
琵琶湖のほとりにあるシドニー・オペラハウスのような見た目の日本最大級の劇場。オペ ラ公演や音楽祭が有名な劇場ですが、関西で国内外のコンテンポラリーダンス公演を上演 する劇場としてダンスファンには知られています。
https://www.biwako-hall.or.jp/
・京都芸術センター
京都の四条にある、明治2年に開校した元明倫小学校の建物を活かしたアートセンター。コンテンポラリーダンス以外にも現代美術の展覧会や演劇、伝統芸能の公演も行っています。小学校の面影を感じながら公演を楽しむことができます。
https://www.saf.or.jp/arthall/
・ArtTheater dB KOBE
NPO法人DANCE BOXが運営している劇場。公演だけでなく、誰でも無料で参加できるワークショップやトークイベントを実施しています。地域との結びつきを大切にしているので、劇場を超えた社会性のある取り組みも観ることができます。ダンサーの育成事業にも取り組んでいるので未来の推しダンサーを見つけることができるかも。
https://db-dancebox.org/
・山口情報芸術センター[YCAMワイカム]
山口県山口市にあるアートセンター。メディア・テクノロジーを応用したオリジナルの作品を制作・発表することを重視している珍しい劇場です。コンテンポラリーダンスは最先端技術を作品に積極的に取り入れているので、YCAMのような劇場はアーティストにとっても刺激的な場所です。ダンス以外にもほぼ毎日映画の上映が行われており、子どもたちも楽しめる大きな美術作品の展示もあります。近くに湯田温泉などの温泉地があるのも嬉しいところ。
https://www.ycam.jp/
・CandY(キャンディー「透明体育館きらきら/国際こども・せいねん劇場みやざき』)
「子どもも楽しめる大人の作品」を上演する劇場としてオープン。平日の昼は保育園の体育館、休日と夕方は劇場として運用されている面白い施設です。振付家・ダンサーの「んまつーポス」がデザインした建物は名前のとおり大きなガラスが特徴でとても解放的!「んまつーポス」の公演の他、海外カンパニーの公演も招聘しています。
https://candy-theater.com/
・北九州芸術劇場
福岡県北九州市小倉北区のリバーウォーク北九州内にある劇場。世界的に有名な舞踏の代表的なカンパニー山海塾の作品を数多く共同プロデュースしています。また、本州の大きな劇場で制作された優れたコンテンポラリーダンス作品を数多く上演しています。本州で見逃した作品がある時は北九州芸術劇場をチェックしてみるといいかも。
https://q-geki.jp/
4. 何を着ていく?おすすめ観劇スタイル
4-1.映画館に行くくらいの気持ちでOK
コンテンポラリーダンスを観に行くときは特に決まったドレスコードはありません。特に劇場で行う公演は映画館に行くような、ちょっとしたおでかけ気分で大丈夫!客席も背もたれと手すりがあり映画館と同じようなシートです。
「劇場」と聞くとオシャレなドレスやジャケットを着ていくイメージする方もいるかもしれませんが、コンテンポラリーはカジュアルでも大丈夫です。ただ、スタジオやカフェで行う公演の場合は客席が簡易的に設置してあったり、桟敷席の場合もあるので、動きやすいスカートよりもパンツスタイルがおすすめです。桟敷席は劇場よりもダンサーとの距離が近いので臨場感を感じられますよ。
4-2.荷物はコンパクト+エコバック
荷物はコンパクトにして行くのがおすすめ。大きな劇場ではクローク(手荷物預かり)やコインロッカーがあることもありますが、小さな会場ではないことも。客席に持ち込むと周りのお客さんや自分自身にとっても鑑賞の妨げになるので注意が必要です。
遠征などで荷物が多い場合は近くの駅で預けるか、事前に会場で預けられるか相談しておくとスマートです。
しかし、帰りにはパンフレットやチラシ、公演グッズを購入して荷物が増えることも。そこで、便利なのがエコバック。パンフレットやチラシはA4サイズが多いので、一般的なエコバックサイズで十分です。
4-3.その他
帽子は後ろの方の迷惑になるので、上演前に外しましょう。スマホの設定の他にスマートウォッチの光にも注意!シアターモードなどを上手に活用しましょう。
5. 2025年の公演スケジュール
5-1.関東
タンツマインツ『PROMISE』
2/28(金)~3/2(日)@東京・世田谷パブリックシアター
「体内にみなぎる愛♡」がキャッチコピーの公演。国際的な注目を集めているドイツのダンスカンパニー「タンツマインツ」に世界のダンスシーンを席巻している女性振付家シャロン・エイアルが振付。7人のダンサーが暗闇の中、徐々に“一つの生命体”のようにうごめき、熱狂的でエネルギッシュなダンスへと昇華していきます。ダンサーたちの強靭な身体から溢れ出す愛に満たされてみては?
https://setagaya-pt.jp/stage/15687/
近藤良平(コンドルズ)× 永積崇(ハナレグミ)『great journey 8th』
2/28(金)〜3/2(日)@神奈川・横浜赤レンガ倉庫1号館 3階ホール
海に臨む横浜赤レンガ倉庫で開催される、近藤良平(コンドルズ)と永積崇(ハナレグミ)による音楽・ダンスで巡る旅をテーマにした公演。大好評のこのシリーズは今年で8回目。多くの観客を惹きつけているのがわかります。近藤良平が率いるコンドルズはNHKホールを即日完売+超満員+追加公演させた、日本を代表するコンテンポラリーダンスカンパニー。永積崇は、「ハナレグミ」名義で2002年からソロ活動をスタートしたシンガーソングライター。時には近藤が楽器を奏で、永積が踊ることも。遊び心を忘れない大人たちによる、いちいちおかしく楽しい舞台です。
https://akarenga.yafjp.org/event/great-journey-8th/
TOKYO FORWARD 2025 文化プログラム『TRAIN TRAIN TRAIN』
11月下旬
@東京・東京芸術劇場プレイハウス
東京2020パラリンピック開会式で大好評を博した『WE HAVE WING』。はるな愛さんが一般公募で参加していたことも話題になりました。パラ・アスリートたちを飛行機に喩え、逆風でも勇気を出して翼を広げることで思わぬ場所に到達できるというストーリーが多くの共感と感動を呼びました。“片翼の小さな飛行機”を情感豊かに演じた車椅子の少女に魅了された方も多かったのでは?そのキャスト・スタッフが集い、新たな仲間を加えて創作する新作公演が『TRAIN TRAIN TRAIN』。車椅子の少女が不思議なSLと旅をする冒険譚を、圧巻の身体表現にさまざまな乗客や出来事との出会いを個性ゆたかなキャスト、アーティストが音楽や言葉を交えて多彩に綴ります。
https://www.train-train-train.com/
5-2.中部
アクラム・カーン『ジャングル・ブック』
6/28(土)@愛知・愛知県芸術劇場大ホール
6/20(金)~22(日)@埼玉・彩の国さいたま芸術劇場大ホール

2012年ロンドン五輪開会式で振付を⼿がけたアクラム・カーンによる作品。ノーベル文学賞作家ジョセフ・ラドヤード・キプリングの代表作『ジャングル・ブック』を原作にアクラム独自の解釈で舞台化。気候変動により難民となった少女を通して、自然や地球の永続性について洞察します。ダンスだけでなくアニメ映像、音楽を融合した親しみやすいタッチで描かれるので劇場でダンスを観るのが初めての方でも舞台ならでは迫力を楽しめます。
ちなみに、本作品は2022年に世界ツアーを開始して以来、スタッフの人数や舞台セットを極力減らし、CO2削減に取り組んでいるそう。まさに有言実行。作品に込めた思いを体現しながら活動している姿も魅力的です。
愛知公演ではダンス未経験者歓迎の体験ワークショップもありますよ。
ネザーランド・ダンス・シアター(NDT2)来日公演
11月24日(月・祝)
@愛知県芸術劇場 大ホール
11月21日(金)〜22日(土)
@KAAT 神奈川芸術劇場〈ホール〉
https://ndt2024jp.dancebase.yokohama/news/322/
世界で最も人気の高いコンテンポラリーダンスカンパニーのひとつ、ネザーランド・ダンス・シアター(NDT)が待望の再来日。2024年に来日した際は、群馬・神奈川・愛知の各地で多彩なプログラムを披露。会場毎に異なるプログラムを全て観るためにハシゴしたファンも多数いました。
NDTは、オランダで設立されたコンテンポラリーダンスカンパニー。主力グループのNDT1、若いダンサーが所属するNDT2に分かれています。今回来日するNDT2は、設立当初はNDT1に進むための優れた才能ある若手ダンサーの育成プログラムとみなされていましたが、現在では世界的な新進気鋭の振付家らの指導により、独自のレパートリーを持って国内外で幅広くツアーを行うカンパニーに発展しました。
現在、上演が発表されている2作品の中の1つ、『FIT』は「軽妙であると同時に巧みで重層的」と評価されている作品。ジャズの名曲、デイヴ・ブルーベック・カルテットによる『Take Five』が用いられており、ユーモアとリズム感が際立つ一作。「FIT」というタイトルから示唆されるさまざまな問いかけが、ダンサーの身体を通じて鮮やかに浮かび上がります。
https://youtu.be/KLBTT8TEtss
もう1作品の『Folkå』は、ブルガリア音楽合唱団による印象的な歌声と、NDT2のダンサーたちの力強く精緻な動きが融合し、底知れないエネルギーを放つ作品。昨年末にオンライン配信されたことで更に多くの反響を呼んだ作品です。
https://youtu.be/OLkcYWzwK1Y?si=6MwTLGbfcFajeyju
残る1作品は5月頃に発表予定です。
5-3.関西
ピーピング・トム『トリプティック』
10月4日(土)@滋賀県立芸術劇場びわ湖ホール
9月27日(土)〜9月30日(火)@世田谷パブリックシアター
「ピーピング・トム=覗き屋」と自らを命名した彼らは未知なるダンスの創造を目指してベルギーで設立したダンスカンパニー。驚愕のテクニックと独創的なスタイルで数々の衝撃作を生み出し、世界中に熱狂的なファンがいます。現代社会の抱える闇へと果敢に切り込み、最も過酷な場面でさえ美しさとユーモア、愛に満ちた逆説的でスリリングな演出で描き出します。今回の「トリプティック」は脅威の身体能力を持つダンサーと目を見張るトリックが話題の三部作。最高にスキャンダラスなダンスエンターテイメントです。
ヴッパタール舞踊団 ピナ・バウシュ『Sweet Mambo』
11月21日(金)〜22日(土)@京都・ロームシアター京都メインホール
11月27日(木)~30日(日)@埼玉・彩の国さいたま芸術劇場大ホール

「コンテンポラリーダンスで有名な振付家は?」と問われれば確実に名前が挙げられるピナ・バウシュ。彼女は1973年ヴッパタール舞踊団の芸術監督に就任以来、ダンスと演劇が融合した「タンツテアター」という手法で斬新かつ衝撃的な話題作を次々と発表し、20世紀のダンス・演劇界に世界中で変革をもたらしました。日本でも2007年に舞台芸術の新たな方向性を示した功績を讃えられ「京都賞」を受賞しています。2009年に急逝して以降も彼女の作品は踊り継がれています。今回上演する『Sweet Mambo』は、ピナの最晩年の作品。今回は2008年に初演時したメンバーが集まり上演します。ダンスの歴史を語る上で欠かせない、もはや伝説の域に達している振付家の遺志を受け継いだダンサーたちによるパフォーマンスを観ることができます。
クラウド・ゲイト・ダンスシアター(雲門舞集)『WAVES』
12月17日(水)@ロームシアター京都
12月21日(日)@北九州芸術劇場
【京都公演】
https://rohmtheatrekyoto.jp/event/134425/
台湾を代表するコンテンポラリーダンスカンパニー、クラウド・ゲイト・ダンスシアター(雲門舞集)が、最先端の技術とダンスの融合を目指した革新的な作品『WAVES』を上演します。クラウド・ゲイト・ダンスシアターのダンサーたちは、バレエ、モダンダンスのほか、太極導引(呼吸法に重点を置いた一種の柔軟運動)、瞑想、武術、書道などを習得しています。50年以上前に設立されて以来、アジアの信仰、神話、民話、美学などを探求しながら伝統的な美しい動きと独自の東洋的な世界観による舞台を創り出してきました。『WAVES』は日本のメディアアーティストで、Perfumeのライブのクリエイティブディレクションでも知られるライゾマティクスの真鍋大度をコラボレーターに招いて創作されました。ダンスとしてもメディアアートとしても注目の作品です。
6.まとめ
・コンテンポラリーダンスは気軽に楽しむことができるダンス。
・解釈は自由!意味がわからなくてもなんかすごかった?なんか変だった?でOK!
・気軽に観に行ってみよう。
今回は、コンテンポラリーダンスについてまとめてみました。2025年も全国各地で世界で活躍するダンスカンパニーの公演を観ることができます。最先端の表現を観ることで、自分でも気づかない新しい感覚を得られるかもしれません。ぜひ、足を運んでみてくださいね。